ROUTEMAP COFFEE ROASTERS
COLOMBIA/Gildardo Ortega
COLOMBIA/Gildardo Ortega
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[生産国] COLOMBIA
[地域] Sevilla, San Agustin, Huila
[農園/生産者] Las Brisas/Gildardo Ortega
[品種] Caturra
[標高] 1950m
[精製] Washed
[焙煎度] Light Roast
[背景]
【About Gildardo - 生産者/ギルダルドについて -】
ギルダルドがコーヒー生産者としての人生を始めたのは14歳のときでした。母親のローズ・オルテガが彼と兄にカトゥーラ種の木が800本植えられた小さな農地を与えたのがきっかけです。これはギルダルドにとって初めての収入源であり、彼はそこに大きな可能性を見出しました。
しかし、家族の経済状況のため彼はさらに土地を購入し、また自分自身のインフラに投資するために、ピッカー(収穫労働者)として働きに出なければなりませんでした。
25歳までには、ギルダルドはもう半ヘクタールの土地を購入できるだけの資金を貯めました。これは彼にとって大きな喜びでしたが、それでもなお生活のためには、農場から遠く離れた地域まで働きに出る必要があり、隣接する自治体にまで足を延ばして、より良い報酬の得られる農場を探していました。
時が経つにつれ、彼の農園は少しずつ成長し、次第に遠くへ出稼ぎに行く必要も少なくなり、家の近くで過ごせるようになっていきました。
自身の努力で成し遂げたことには満足していたものの、彼は今でも「エン・ベルデ(果肉除去済みで未乾燥の状態)」のコーヒーを販売する以外に選択肢がありませんでした。
なぜなら、土地こそ増えたものの、自分でコーヒーを精製・乾燥するための設備や、収穫後の処理に関する知識がまだなかったからです。
そのようにして、現在では驚くほど高品質であることがわかっているギルダルドのカトゥーラ種のコーヒーも、当時はただ借金を返すためだけに急いで収穫・販売されていました。この販売方法では、生産者が得られる金額は通常、国のファームゲート価格(農家の受け取り価格)の約50%程度であり、場合によってはそれよりもずっと低くなることもあります。
たとえば、2024年のように価格が高騰していた時期でさえ、生産者が得られる金額は1ポンドあたり約0.85ドル。それでも、一般的にはそれを大きく下回ることがほとんどです。つまり、このような形で販売を続けるということは、小規模農家が常に赤字で運営しているということを意味しますが、定期的に現金が手に入るため、そのことに気づかないこともあります。
ギルダルドの場合、長年ピッカー(収穫労働者)として働いてきた経験を活かして自分の農園のコーヒーをすべて一人で収穫することで人件費を抑えていましたが、それでもなお生活費を補うために他の農園でピッカーとして働き続ける必要がありました。
幸いなことに、こうしたコーヒー収穫の旅の中で、彼はエスナイデル・オルテガ=ゴメスとその家族に出会い、深く感銘を受けました。ギルダルドは彼らの農園でハイシーズンに働くようになり、ドン・オルガーとエスナイデルがコーヒーに注ぐ丁寧さと情熱に感動したといいます。
“This is where my dream to process my coffee to parchment began.”───これが、自分のコーヒーをパーチメントまで精製したいという夢の始まりでした。
彼は、エスナイデルたちの助言とサポートを受けながら、高品質なコーヒーを生み出すために必要な発酵、洗浄、乾燥の方法を学びました。しかし、最初のシーズンに自分でコーヒーを精製した際は、資金が不足していたため、引き続き地元市場で販売を続けることになりました。
ただし今度は、パーチメントの状態で販売していました。これは、スペシャルティコーヒー業界に参入しようとする多くの小規模生産者が直面する典型的な問題です。長年にわたり低価格でコーヒーを売り続けてきた結果、即金で支払ってくれる流通システムに依存せざるを得なくなっており、スペシャルティコーヒーの流通はそれと同じ速さでの支払いが難しい場合が多いのです。
そんな中、2021年にエスナイデルがギルダルドに声をかけ、彼のコーヒーをMonkaabaの農園に持ち込むよう誘いました。そこでは、生産者と共に毎週カッピングが行われており、ギルダルドのコーヒーが非常に優れた品質であることが伝えられ、彼がこのプロジェクトに参加するために必要なことが話し合われました。
ギルダルドはそのときあまりにも厳しい経済状況にあり、農園を失いかけていることを正直に打ち明けました。それを聞いたMonkaabaは、彼が借金を返済し、土地を維持し、コーヒー代金の支払いを受けるまでの生活を支えるために、小額の融資を申し出ました。
今では、ギルダルドはもはやピッカーとして働くことはなく、自分の農園を管理し、すべてのコーヒーをMonkaabaを通して販売しています。経済状況は大きく改善され、同じようにコーヒーの世界で困難を抱えていた家族、グロリアやフレディ・オルテガといった親族もこのプロジェクトに参加するようになりました。
私たちは、ギルダルドの歩みに関わることができたことを非常に嬉しく思っています。そして彼の名前が世界の舞台で称えられ、何よりもコーヒーが彼にとって持続可能な生計手段となったことを、心から喜んでいます。
「私の夢はいつも、多くの人たちが私のコーヒーを喜びをもって味わってくれること、そしてコーヒーを作ることがどれほど大変かを知ってもらうことでした。でもそれは、私たちの血の中に流れているものであり、私たちの日々の糧でもあるからこそ、私はそれを誇りに思い、幸せを感じながら続けています。
毎日、コーヒーについてもっと学びたいと思っています。なぜなら、それが私の原動力であり、家族を支えているものだからです。
自分のコーヒーをコロンビア国外で販売できたことをとても嬉しく思っています。支えられていると感じ、次の収穫に向けて自信を持って取り組むことができます。
もう『エン・ベルデ』の状態でコーヒーを売りたくはありません。すべて自分の手で精製して出荷したいのです。」
(Message)
[Flavor notes]
Cranberry, Peach tea, Rose wine, Honey
[Comment]
ベリーを思わせるジューシーなタッチに、紅茶のような上品で繊細なフレーバー。ロゼワインのように華やかな後味が印象的で、最後の一口まで心地よい甘さが余韻として残ります。
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